動画記録形式

記録される動画ファイルの形式を設定することができます。

  1. 撮影動画記録形式]を選ぶ(

  2. 項目を選ぶ

RAW動画

RAW動画は、撮像素子から出力されたデータをデジタル変換した動画です。

RAW動画は、EOS用ソフトウェアのDigital Photo Professionalで表示や現像処理を行うことができます。詳しくはDigital Photo Professionalの使用説明書を参照してください。

注意

  • RAW動画は、[再生RAW現像]での現像処理はできません。
  • 以下の場合は、[RAW]を選択できません。

    • 撮影手ブレ補正(IS機能)設定]の[動画電子IS]が[]以外
    • 撮影動画クロップ]が[する
    • 通信機能USB接続アプリの選択]で[UVC/UAC配信]を選び、USB接続時
    • RF-S/EF-Sレンズ装着時
  • RAW動画をカメラで再生すると、カメラ内部の温度が上昇して、再生が自動的に停止することがあります。
  • RAW動画を撮影するときは、カードを2枚使用してProxy動画も記録しておき、再生はProxy動画で行うことをおすすめします。

参考

  • パソコンでRAW動画を表示するときは、EOS用ソフトウェアのDigital Photo Professional(以下DPP)の使用をおすすめします。
  • 古いバージョンのDPPでは、このカメラで撮影したRAW画像を取り扱うことはできません。キヤノンのホームページから最新のDPPを入手して、アップデート(上書きインストール)してください()。
  • 市販のソフトウェアでは、このカメラで撮影したRAW動画を表示できないことがあります。対応状況については、ソフトウェアメーカーにお問い合わせください。
  • 高輝度(ハイライト)側の階調表現性を優先したい場合は[撮影カラーモード]を[カスタムピクチャー]にすることをおすすめします。

XF-HEVC S動画とXF-AVC S動画

XF-HEVC S動画/XF-AVC S動画は、それぞれH.265/HEVCとMPEG-4 AVC/H.264を拡張したキヤノン独自のビデオフォーマットによる動画です。画質を維持しながら、高いデータ圧縮率を実現しています。

動画記録形式 コーデック 輝度・色相・彩度(YCbCr)/色深度 説明 制限事項
XF-HEVC S YCC422 10bit H.265/HEVC 4:2:2/10bit

YCC422 10ビットの信号をXF-HEVC S方式で撮影することができます。

パソコンによる編集を前提としています。

ソフトウェアによっては、正しく再生されないことがあります。
XF-HEVC S YCC420 10bit H.265/HEVC 4:2:0/10bit YCC420 10ビットの信号をXF-HEVC S方式で撮影することができます。
XF-AVC S YCC422 10bit MPEG-4 AVC/H.264 4:2:2/10bit

YCC422 10ビットの信号をXF-AVC S方式で撮影することができます。

パソコンによる編集を前提としています。

ソフトウェアによっては、正しく再生されないことがあります。
XF-AVC S YCC420 8bit MPEG-4 AVC/H.264 4:2:0/8bit

YCC420 8ビットの信号をXF-AVC S方式で撮影することができます。

ソフトウェアによる再生の互換性が高い記録形式です。

撮影ピクチャースタイルHDR撮影(PQ)]で[HDR PQ]を設定したときは選べません。

参考

  • カスタムピクチャーファイルの色空間に[C.Gamut]または[BT.2020]を設定したときは、10bitの記録形式を選ぶことをおすすめします()。

Proxy動画記録

機能設定記録機能とカード・フォルダ選択]の[動画記録機能]で[カード1メインカード2Proxy]を選ぶと、カード1にはRAW動画/XF-HEVC S動画/XF-AVC S動画を記録し、カード2には動画サイズが軽量な形式で動画を同時に記録することができます。この機能を「Proxy動画記録」といいます。

撮影動画記録形式]の設定は、カード1(メイン動画)に適用されます。カード2(Proxy動画)の記録設定については、カード1の設定に応じて以下の項目が自動設定されます。

  • 記録形式
  • 解像度
  • フレームレート

メイン動画側の設定とProxy動画側の自動設定の関係は以下のとおりです。

メイン動画側の設定 Proxy動画側の自動設定
記録形式 画像サイズ 画像サイズ

XF-HEVC S YCC422 10bit

XF-HEVC S YCC420 10bit

4096×2160

2048×1080

2048×1080

3840×2160

1920×1080

1920×1080

XF-AVC S YCC420 8bit

XF-AVC S YCC422 10bit

4096×2160

2048×1080

2048×1080

3840×2160

1920×1080

1920×1080
RAW 6960×3672 2048×1080

メイン動画とProxy動画の記録形式・フレームレートは同一になります。

100.0fps以上のフレームレートに設定することはできません。

Proxy動画の圧縮方式のうち、ビットレートのみ、[撮影動画記録サイズ]の[カード2]で選ぶことができます([標準(Long GOP) 16Mbps]、[軽量(Long GOP) 9Mbps])。

撮影オープンゲート]が[する]の場合は、「オープンゲート」を参照してください()。

注意

  • メイン動画とProxy動画の撮影可能時間は同じです。
  • メイン動画の記録が停止したら、Proxy動画の記録も停止します。ただし、Proxy動画の記録がエラーで停止しても、メイン動画の記録は継続されます。
  • メイン動画とProxy動画の記録可能/不可の状態は、動画撮影画面にアイコン表示されます。

    メイン動画:(記録可能)、(記録不可)

    Proxy動画:(記録可能)、(記録不可)

  • 撮影条件によっては、Proxy動画で空や白壁などのグラデーションが滑らかに再現されないことがあります。

参考

  • 動画撮影画面に表示される動画撮影可能時間は、メイン動画の撮影可能時間です。カード1(メイン動画)が入っていないときは、カード2(Proxy動画)の動画撮影可能時間が表示されます。

サブ動画記録

機能設定記録機能とカード・フォルダ選択]の[動画記録機能]で[カード1メインカード2サブ]を選ぶと、カードカード1(メイン動画)にRAW動画、カードカード2(サブ動画)に[4K-D Fine]の動画を同時に記録することができます。

  • メイン動画のフレームレートと圧縮方式、サブ動画の記録形式と圧縮方式は、[動画記録サイズ]画面でカード1またはカード2を選ぶと変更できます。なお、サブ動画のフレームレートは、メイン動画の設定に合わせて自動設定されます。
  • サブ動画の動画記録形式は、[撮影動画記録形式]の[カード2]で選ぶことができます。

注意

  • メイン動画とサブ動画の撮影可能時間は同じです。
  • メイン動画の記録が停止したら、サブ動画の記録も停止します。ただし、どちらか一方の記録がエラーで停止しても、もう一方の記録は継続されることがあります。
  • メイン動画とサブ動画の記録可能/不可の状態は、動画撮影画面にアイコン表示されます。

    メイン動画:(記録可能)、(記録不可)

    サブ動画:(記録可能)、(記録不可)