動画撮影全般の注意事項
動画撮影前のガイダンス表示
カメラの起動時や設定を変更したときなどに、シャットダウン警告ガイダンスが表示されることがあります()。
このガイダンスは、現在の設定で動画を撮影すると、撮影中にカメラ内部の温度が上昇し、さらに撮影を続けると自動的にカメラの電源が切れる可能性があることを示しています。
動画を長時間撮影するときは、ガイダンスに表示された設定(動画記録サイズ)を変更し、ガイダンスが表示されない状態で撮影することをおすすめします。
設定を変更せずに撮影するときは、動画撮影中のインジケーター表示に注意してください。
動画撮影中のインジケーター表示
動画撮影中にカメラ内部の温度が上昇し始めると、10段階のインジケーター(1)が表示されます。
さらにカメラ内部の温度が上昇すると、目盛が右に増えていきます。目盛が増える時間は撮影状況によって異なります。1~7番目の目盛は白色で表示されますが、8番目から色が変わります。
9番目のオレンジ色の目盛まで達した状態で撮影を続けると、[]が赤色で点滅します。アイコンの点滅表示は、まもなくカメラの電源が自動的に切れることを意味しています。
アイコンが点滅している状態で撮影を続けると、メッセージが表示され、カメラの電源が自動的に切れます。
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撮影を続けるときは
設定を変更せずに撮影を続けるときは、いったんカメラの電源を切り、カメラ内部の温度が下がるまでお待ちください。ただし、このときは撮影を再開するとカメラの温度は再度上昇します。
注意
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動画撮影時共通注意事項
- カメラを強い光源(太陽や人工的な強い光源など)に向けないでください。撮像素子やカメラの内部が損傷する恐れがあります。
- 細かいパターンの被写体を撮影すると、モアレや偽色が発生することがあります。
- [][]の設定で動画撮影中に、ISO感度や絞り数値が変わると、ホワイトバランスが変化することがあります。
- 蛍光灯やLED照明などの光源下で動画を撮影すると、画面にちらつきが発生することがあります。
- USMレンズを使用して暗い場所で動画撮影中にAFを行うと、動画に横縞状のノイズが記録されることがあります。なお、電子式フォーカスリングを備えた一部のレンズでは、手動ピント合わせ(MF)でも同様のノイズが記録されることがあります。
- 動画撮影中にズーム操作を行うときは、テスト撮影をおすすめします。ズーム操作を行うと、露出変化やレンズの作動音が記録されたり、録音される音量が不安定になったり、レンズ光学補正が正しく適用されなかったり、ピントがズレることがあります。
- 絞り数値が大きいときは、ピントが合うまでに時間がかかったり、適切なピント合わせができないことがあります。
- 動画撮影中にAFを行うと、「一時的にピントが大きくぼける」「動画の明るさが変化して記録される」「動画が一瞬停止して記録される」「レンズの作動音が記録される」などの現象が起こることがあります。
- カメラに内蔵されたマイクを指などでふさがないようにしてください。
- 動画撮影中にHDMIケーブルの接続や取り外しを行うと、動画撮影が終了します。
- 必要に応じて静止画撮影全般の注意事項もお読みください。
- Wi-Fi接続した状態で動画撮影すると、カメラの温度が上昇することがあります。手持ち撮影せず、三脚を使用するなどしてください。
- 高ISO感度、高温下、遅いシャッタースピード、暗い場所などの条件が重なった状態で動画撮影を行うと、画質が低下することがあります。
- 動画撮影を長時間行うと、カメラ内部の温度が上昇して、画質が低下することがあります。動画撮影をしないときは、こまめに電源を切ってください。
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[][]の表示について
- 高温下や長時間の動画撮影、長時間のモニターでの映像表示などによりカメラ内部の温度が上昇すると、[]が表示されます。この状態がさらに続くと、赤い[]が表示されます。なお、[]が表示されてから赤い[]が表示されるまでの時間は、撮影状況によって異なります。
- 赤い[]は、もうすぐ動画撮影が自動的に終了することを示しています。なお、赤い[]が表示されてから動画撮影が自動的に終了するまでの時間は撮影状況によって異なります。
- 赤い[]が表示された場合は、もうすぐ動画撮影が自動的に終了するため、カメラの電源を切るなどしてカメラ内部の温度が下がるのを待ってください。また、撮影しないときは、こまめに電源を切ってください。
- 動画撮影が自動的に終了すると、カメラ内部の温度が下がるまで、動画撮影および静止画撮影ができなくなります。
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記録と画質について
- 手ブレ補正機能を搭載したレンズ使用時は、手ブレ補正スイッチをにすると、シャッターボタンを半押ししなくても、常時手ブレ補正機能が作動します。そのため、バッテリーが消耗し、撮影条件により動画撮影時間が短くなることがあります。三脚使用時など、補正の必要がないときは、手ブレ補正スイッチをにすることをおすすめします。
- 自動露出で動画撮影中に明るさが変化すると、その場面の映像が一瞬止まって見えることがあります。このようなときは、マニュアル露出で撮影してください。
- 極端に明るい光源が画面内にあると、明るい部分が黒っぽくつぶれたように表示されることがあります。動画撮影時は、表示された映像とほぼ同じ状態で記録されます。
- 高ISO感度、高温、遅いシャッタースピード、暗い場所などの条件で撮影すると、映像にノイズや色ムラが発生することがあります。
- 撮影した動画を他の機器などで再生すると、画質や音質が悪くなったり、(XF-HEVC/XF-AVC形式に対応していても)再生できないことがあります。
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書き込み速度が遅いカードを使用すると、動画撮影中に画面の右側にインジケーターが表示されることがあります。インジケーターは、カードにまだ書き込まれていないデータ量(内蔵メモリーの空き容量)を表し、遅いカードほど、段階が早く上がっていきます。インジケーター(2)がフルになると、動画撮影が自動的に停止します。
- 書き込み速度が速いカードは、インジケーターが表示されないか、表示されても段階はほとんど上がりません。そのため、事前にテスト撮影を行うことで、動画撮影に適したカードかどうかを判断することができます。
- インジケーターがフルになって動画撮影が自動的に終了したときは、映像の終端付近の音声が正常に記録されないことがあります。
- カードの(記憶領域の断片化により)書き込み速度が低下してインジケーターが表示されるようになったときは、カードの初期化を行うと、書き込み速度が改善することがあります。
- [:カスタムピクチャー][:HDR撮影(PQ)][:高輝度側・階調優先][:HDMI RAW出力]の設定によっては、ダイナミックレンジやガンマ設定などの影響で、被写体の暗い部分で縞やノイズが目立つことがあります。事前にテスト撮影を行い、映像を確認してから撮影することをおすすめします。
- ISO感度、[:高感度撮影時のノイズ低減]、[シャドウ補正]の設定変更や、撮影後のグレーディング処理などで画質が改善する場合があります。
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音声の制約について
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[]モード時は、以下の制約事項があります。ご了承ください。
- 最後の約2フレームには、音声は記録されません。
- Windowsで動画を再生すると、映像と音声が若干ズレることがあります。
参考
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動画撮影時共通事項
- 1回撮影するたびに、カードに新たな動画ファイルが作成されます。
- 映像の視野率は約100%です。
- ボタンでピントを合わせることもできます。
- [:動画撮影時シャッターボタンの機能]の[全押し]を[動画撮影の開始/終了]に設定すると、シャッターボタンの全押しで、動画撮影を開始/終了することができます()。
- 2011年下期以降に発売された、フォーカスプリセット機能を備えた(超)望遠レンズ使用時は、動画撮影時にフォーカスプリセットを行うことができます。
- 音声または外部マイクの使用については録音を参照してください。