GPS機能
このカメラに内蔵されたGPS機能を使用して、位置情報の画像への付加や、時刻情報の設定などをすることができます。なお、このカメラのGPS機能は、GPS衛星(アメリカ)、およびGLONASS衛星(ロシア)、準天頂衛星みちびき(日本)からの信号に対応しています。
注意
-
次のような環境ではGPS衛星からの信号が正しく受信できないため、位置情報が記録されなかったり、誤差のある位置情報が記録されることがあります。
- 屋内、地下、トンネルや森の中、ビルなどの近くや谷間
- 高圧電線や1.5GHz帯の携帯電話などの近く
- カメラをかばんなどに入れて持ち歩いたとき
- 長い距離を移動したとき
- 周囲の環境が異なる場所へ移動したとき
- GPS衛星は時間の経過とともに移動するため、上記以外の環境でも位置情報が記録されなかったり、誤差のある位置情報が記録されることがあります。また、同じ場所でカメラを使っていても移動した位置情報が記録されることがあります。
- GPSの特性上、標高の精度は、緯度・経度の精度よりも劣ります。
- GPSのアンテナは、アクセサリーシューの前方に内蔵されています。なお、外部ストロボを取り付けてもGPS信号を受信することはできますが、受信感度は少し低下します。
- カメラをバッグなどに入れて持ち歩くときは、カメラの上面を空に向け、カメラの上に物がのらないように収納してください。
- カメラの日付/時刻はできるだけ正確に設定してください。また、エリアとサマータイムは、撮影する地域に対応した設定にしてください。
- GPS信号の受信状態が悪い場所で使用すると、撮影可能枚数が少なくなります。
- GPS機能を使用すると、バッテリーの残量が少なくなっていることがあります。必要に応じてバッテリーを充電するか、予備のバッテリー(別売)を用意しておくことをおすすめします。
- GPS情報を記録した静止画や動画は、個人を特定できる情報が含まれていることがあります。そのため、GPS情報が記録されている静止画や動画を他人に渡したり、インターネットなど複数の人が閲覧できる環境に掲載するときは、十分注意してください。
GPSの設定
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[:GPSの設定]を選ぶ
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GPSの詳細な設定を行う
[GPS]
GPSの作動モードを設定します。
- [モード1]では、電源スイッチがのときだけでなく、電源スイッチをにしたときも一定間隔でGPS信号を受信し続けます。
- [モード2]では、電源スイッチがのときにGPS信号を受信します。電源スイッチをにすると、GPS機能もオフになります。ただし、カメラがオートパワーオフ状態のときは、一定間隔でGPS信号を受信し続けます。
GPS信号を受信するときは、空が見通せる屋外でカメラを使用し、カメラに手や物などをのせないようにして、カメラの上面が空に向くようにしてください。受信状態が良いときは、約30秒~60秒で衛星捕捉状態になり、背面の表示パネルまたはモニターに[]が点灯します。
[]が点灯した状態で撮影すると、画像に位置情報が付加されます。
注意
- [モード1]設定時は、カメラの電源スイッチをにしても、一定間隔でGPS信号を受信し続けるため、バッテリーが早く消耗して撮影可能枚数が少なくなります。長時間カメラを使用しないときは、[使わない]に設定してください。
- [モード2]設定時に、オートパワーオフ状態を長く続けると、バッテリーが早く消耗して撮影可能枚数が少なくなります。長時間カメラを使用しないときは、電源スイッチをにしてください。
[自動時刻設定]
GPS信号から得られる時刻情報をカメラに設定することができます。なお、誤差は約±0.02秒です。[自動更新]を選ぶと、カメラの電源が入った状態で、GPS信号を受信したときに時刻が更新されます。
[位置情報の更新間隔]
位置情報の更新間隔(時間)を設定することができます。なお、更新間隔が短いほど撮影時の位置情報が正確に記録されますが、バッテリーが消耗するため撮影可能枚数が少なくなります。
注意
- GPSの特性上、更新間隔に誤差が生じます。
[GPS情報の表示]
取得したGPS情報を表示します。
衛星捕捉状態のは電波状態を示しています。[]が表示されているときは標高も記録されます。[]が表示されているときは標高は記録されません。
撮影した画像を再生し、ボタンを押して撮影情報表示の画面を表示した状態でを押すと、位置情報を確認することができます。
- 緯度
- 経度
- 標高
- 協定世界時(UTC)
参考
- 動画撮影のときは、撮影を開始したときの位置情報が記録されます。なお、衛星捕捉状態は記録されません。
- 協定世界時(UTC:Coordinated Universal Time)は、グリニッジ標準時とほぼ同じ時刻です。
ロガー
[ログ記録]を[する]に設定すると、カメラがたどった位置情報を一定間隔で自動的に記録することができます。位置情報は[位置情報の更新間隔]ごとに記録され、日付別のログデータとしてカメラの内蔵メモリーに保存されます。なお、たどった位置情報は、パソコンの地図上で確認することができます。
位置情報の更新間隔と保存できるログデータ日数は下表の通りです。
(約) | |||
更新間隔 | ログデータ | 更新間隔 | ログデータ |
---|---|---|---|
1秒毎 | 4.1日分 | 30秒毎 | 100日分 |
5秒毎 | 20日分 | 1分毎 | 100日分 |
10秒毎 | 41日分 | 2分毎 | 100日分 |
15秒毎 | 61日分 | 5分毎 | 100日分 |
1日8時間分のログデータを記録した場合
- ログファイルは、日付+番号(19101000など)のファイル名で、1日単位で作成されます。エリア()を変えたときは、新たなログファイルが作成されます。
- 内蔵メモリーがいっぱいになると、古いログデータから順に消去され、新しいログデータが保存されます。
注意
- [モード1]のときは、電源スイッチをにしてもロガー機能が働きます。
- [モード2]のときは、電源スイッチをにすると、ロガー機能もオフになります。ただし、オートパワーオフ状態のときは、ロガー機能が働きます。
- 移動条件や移動場所、GPS機能の設定により、画像に付加される位置情報が正確でない場合があります。
ログデータをカードに移動する
[ログデータをカードに移動]で指定したカードに、記録されたログデータを移動することができます。
- カードに移動すると、カメラの内蔵メモリーのログデータは消去されます。
- カードに取り込まれたログファイルは、「MISC」フォルダの中にある「GPS」フォルダに入っています。ログファイルの拡張子は「.LOG」です。
- ログファイル(.LOG)はGPS Log File Utility()を使用してKMZファイル形式に変換することができます。
ログデータを消去する
カメラの内蔵メモリーのログデータを消去するときは、[ログデータを消去]で[OK]を選びます。消去には1分程度かかることがあります。
位置情報の保持時間
屋外から屋内に入るなど、衛星からの信号が受信できなくなっても、ログデータに位置情報を画像に付加し続けたいときは、[位置情報の保持時間]を[制限なし]に設定することをおすすめします。 新しい位置情報が得られるまでは、最後に受信した位置情報がログデータに付加されます。
[10分]などの時間を設定すると、位置情報が得られなくなってから、設定した時間になるまでは、最後に受信した位置情報がログデータに付加されます。
GPS機能に関するご注意
GPS機能が使える国や地域について
GPS機能の使用は、国や地域ごとの法令等により規制されていることがあるため、違反すると罰せられることがあります。そのため、GPS機能が使用できる国や地域については、キヤノンのホームページで確認してください。
なお、それ以外の国や地域でGPS機能を使用した際のトラブル等については、弊社は一切責任を負いかねます。
- 国や地域によっては、GPS機能の使用などが規制されていることがありますので、お使いになる国や地域の法令等の規制にしたがってご使用ください。国外でGPS機能を使用するときは特に注意してください。
- 電子機器の使用が制限されている場所での使用には十分注意してください。
- GPS機能を使って撮影した静止画や動画に記録されるカメラの位置情報は、個人を特定する情報が含まれていることがあります。そのためGPS機能を使ってカメラの位置情報が記録されている静止画、動画、GPSログファイルを他人に渡したり、インターネットなどの複数の人が閲覧できる環境へ掲載するときは、十分注意してください。
- GPS衛星からの信号を受信するのに時間がかかることがあります。