空間特徴について

「空間特徴」とは、MREAL空間内の特徴点(柱、段差、机など)を使用するカメラトラッキングの方法です。

空間特徴は、以下のカメラデバイスで使用することができます。

  • MREAL S1、MREAL X1、MREAL Display MD-20、RealSense

空間特徴に適した環境

空間特徴は、以下のような環境で使用することをおすすめします。

  • 床面や壁面に模様がある
  • 空間内の物体が固定されているか、静止している
  • 空間内の構造物に、曲線や長い直線部分が少なく、交差や角度のある部分が存在する

空間特徴でカメラトラッキングを行う

MREAL Displayによる空間特徴の使用方法は以下の通りです。RealSenseで空間特徴を使用する場合は、「俯瞰映像について」を参照してください。

  1. MREAL体験の準備を行う

    • MREAL体験の準備」を参照してください。カメラトラッキングの方法は、[空間特徴]を選びます。
    • MREAL Displayの電源を入れます。
  2. Preview Tool画面の[]をクリックする

  3. 3DCGを表示する

  4. MREAL Displayでデフォルトマーカーを見る

    • 空間特徴によるカメラトラッキングが開始されます。

特徴点の追加

特徴点が不足していると、カメラトラッキングが不安定になり、3DCGがずれるなどの現象が発生します。その場合は以下の手順でMREAL空間に特徴点を追加します。

  1. 空間特徴ツールを起動する

    • MREAL Displayから起動する場合は、〈A〉ボタンを押して表示されるメニューで[空間特徴ツール]を選び、〈B〉ボタンを押します。
    • Preview Tool画面から起動する場合は、[]をクリックしてから表示されるメニューで[空間特徴ツール]を選びます。
    • MREAL Configuration Tool画面から空間特徴ツールを起動する場合は、[ベース設定]から[空間特徴]を選び、[詳細設定]をクリックします。表示された画面で[空間特徴]タブを選び、[登録]をクリックします。

  2. 空間特徴を追加する

    • MREAL空間に、特徴点として認識される物体(机やキャビネットなど)を追加します。
    • 追加した特徴点を空間特徴ツール画面に表示させます。特徴点が認識されると、画面内のインジケーターの表示が[Poor]から[Good]に変ります。なお、[分散度]は特徴点の分布状態、[特徴数]は特徴点(緑の点)の数です。

    • Good]が表示されない場合は、さらに特徴点を追加します。
  3. 空間特徴ツールを終了する

    • MREAL Displayの〈B〉ボタンを押すか、パソコンの[Alt]キーと[F4]キーを同時に押して表示される画面で[はい]を選びます。
  4. カメラトラッキングの安定性を確認する

    • MREAL映像に3DCGを表示して、ずれなどが生じていないことを確認します。

マップのクリア

空間特徴でカメラトラッキングを行うと、カメラトラッキングを行うためのデータ(マップ)が生成されます。MREAL体験を何度か行い、3DCGのずれなどが生じてきたときは、以下の操作でマップをクリアしてください。

  • 空間特徴ツールでは、〈A〉ボタンを押して表示されるメニューから[マップのクリア]を選び、〈B〉ボタンを押します。
  • Preview Tool画面では、[]をクリックしてから表示されるメニューで[マップのクリア]を選びます。

マップのクリア時には[Clear]が表示されます。その後にMREAL Displayでデフォルトマーカーを見ると、改めて空間特徴によるカメラトラッキングが開始されます。

登録マップを作成する

同一のMREAL空間でMREAL体験を繰り返して行う場合は、「登録マップ」を作成しておくことで、カメラトラッキングの安定性を高めることができます。登録マップは空間特徴ツールを起動して作成します。

MREAL Displayの〈A〉ボタンを押して表示されるメニューで[マップの作成]を選び、項目を選びます。

マップの作成]の項目は、空間特徴ツールの[]をクリックして表示されるメニューから選ぶこともできます。

  • 周辺のCGを見回し]では、3DCGの観察をMREAL体験者を中心に見回す場合の登録マップを作成します。

  • CGを中心に移動]では、3DCGの観察をMREAL体験者が移動して行う場合の登録マップを作成します。

周辺のCG映像を見回し

  1. キャンバスの位置を決定してください。]が表示されたら、3DCGを見る位置(開始点)で待機する

  2. 〈A〉ボタンを押して[マッピング開始]を選び、〈B〉ボタンを押す

  3. 開始点の周囲をマッピングする

    • 体験者の足元に「キャンバス」(マッピングを行う範囲)の位置を示す紫色の正方形(A)が表示されます。

    • 足元の正方形の範囲内で周囲を見回し、キャンバス全体が紫色になるようにマッピングを行います。

  4. 開始点の前後左右の領域をマッピングする

    • マッピングの開始点から前後左右に移動します。キャンバス内に移動すると、足元の正方形の色が変わります。
    • 足元の正方形の範囲内で周囲を見回し、キャンバス全体が正方形の色になるようにマッピングを行います。

  5. マップを登録する

    • マッピングが終わったら、〈A〉ボタンを押して[マッピングの完了]を選び、〈B〉ボタンを押します。
    • マップを登録しますか?]という、メッセージが表示されたら、[はい]を選び、〈B〉ボタンを押します。
    • MREAL Displayの〈B〉ボタンを押すか、パソコンの[Esc]キーを押して、空間特徴ツールを終了します。

参考

  • 開始点以外の領域のマッピングは、必要に応じて行ってください。

CG映像を中心に移動

  1. 近距離をマッピングする(C)

    • キャンバスの位置を決定してください。]が表示されたら、「キャンバス」(3DCGを表示する位置:B)を示す球体の中心を、3DCG(A)を表示する位置に合わせます。
    • 球体の前後に移動してキャンバスのサイズを決めて、〈B〉ボタンを押します。MREAL Displayで見た領域がマッピングデータとして認識されて、映像中に青色で表示されます。

    • キャンバスの周囲を移動しながら、キャンバス全体が青色になるようにマッピングを行います。
  2. 中距離をマッピングする(D)

    • 緑色が表示される状態まで、キャンバスから離れます。キャンバスの周囲を移動しながら、キャンバス全体が緑色になるようにマッピングを行います。
  3. 遠距離をマッピングする(E)

    • オレンジ色が表示される状態まで、キャンバスから離れます。キャンバスの周囲を移動しながら、キャンバス全体がオレンジ色になるようにマッピングを行います。
  4. マップを登録する

    • マッピングが終わったら、〈A〉ボタンを押して[マッピングの完了]を選び、〈B〉ボタンを押します。
    • マップを登録しますか?]という、メッセージが表示されたら、[はい]を選び、〈B〉ボタンを押します。
    • MREAL Displayの〈B〉ボタンを押すか、パソコンの[Esc]キーを押して、空間特徴ツールを終了します。

登録マップを確認する

MREAL Displayの〈A〉ボタンを押して[マップの確認]を選び、〈B〉ボタンを押すと、登録マップの状態が確認できます。

  • マッピングされていない領域がある場合は、[マップの追加]を選び、〈B〉ボタンを押します。

  • 特徴点を追加するなどして、マッピングを行います。
  • マッピングが終わったら、〈A〉ボタンを押して[マッピングの完了]を選び、〈B〉ボタンを押します。

登録マップを削除する場合

以下の場合は、登録済のマップを削除して、再度登録マップの作成を行ってください。

  • 世界座標系の位置を変更した場合
  • 別環境で作成した登録マップがある場合
  • 空間の特徴が大きく変化した場合
  1. MREAL Configuration Tool画面の[ベース設定]で[空間特徴]を選ぶ

  2. 詳細設定]をクリックする

  3. 空間特徴]タブの[登録マップ情報]で[削除]を選ぶ

  4. 表示される画面で[はい]を選ぶ

  5. 空間特徴]タブの下部にある[OK]をクリックする