カラーモード

動画または静止画の画像特性を、被写体や目的に合わせて、ピクチャースタイル、カラーフィルター、カスタムピクチャーのメニューから設定できます。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. 項目を選ぶ

    • INFO]を選ぶと、各項目の設定メニューが表示されます。

ピクチャースタイル

ピクチャースタイルは、用意された項目を選ぶと効果的な画像特性が得られる機能です。

画面例

各スタイルの画像特性

  • オート オート

    撮影シーンに応じて、色あいが自動調整されます。特に自然や屋外シーン、夕景シーンでは、青空、緑、夕景が色鮮やかな写真になります。

    参考

    • オート]で好みの色あいにならなかったときは、他のスタイルに変更して撮影してください。
  • スタンダード スタンダード

    鮮やかで、くっきりした写真になります。通常はこの設定でほとんどのシーンに対応できます。

  • ポートレート ポートレート

    肌色がきれいで、ややくっきりした写真になります。人物をアップで写すときに効果的です。

    設定内容と効果の[色あい]を変えると、肌色を調整することができます。

  • 風景 風景

    青空や緑の色が鮮やかで、とてもくっきりした写真になります。印象的な風景を写すときに効果的です。

  • ディテール重視 ディテール重視

    被写体の細部の輪郭や繊細な質感の描写に適しています。やや鮮やかな写真になります。

  • ニュートラル ニュートラル

    パソコンでの画像処理に適した設定です。自然な色あいで、メリハリの少ない控えめな写真になります。

  • 忠実設定 忠実設定

    パソコンでの画像処理に適した設定です。5200K(色温度)程度の太陽光下で撮影した写真が、測色的に被写体の色とほぼ同じになるように色調整されます。メリハリの少ない控えめな写真になります。

  • モノクロ モノクロ

    白黒写真になります。

    注意

    • モノクロ]の設定で撮影したJPEG/HEIF画像を、カラー写真に戻すことはできません。
  • ユーザー設定 ユーザー設定1~3

    ポートレート]や[風景]、ピクチャースタイルファイルなどの基本スタイルを登録し、好みにあわせて調整することができます()。登録されていないときは、[オート]の初期設定と同じ特性で撮影されます。

記号の意味

スタイル選択画面の記号は、[シャープネス]の[強さ][細かさ][しきい値]や、[コントラスト]などを表しています。数値は、各スタイルに設定されている各項目の設定値を示しています。

画面例 画面例
シャープネス シャープネス
強さ 強さ
細かさ 細かさ
しきい値 しきい値
コントラスト コントラスト
色の濃さ 色の濃さ
色あい 色あい
フィルター効果(モノクロ) フィルター効果(モノクロ)
調色(モノクロ) 調色(モノクロ)

注意

  • 動画撮影時、[シャープネス]の[細かさ][しきい値]は、「*, *」と表示されます。また、動画撮影時は[細かさ][しきい値]は設定できません。

ピクチャースタイルの調整

各ピクチャースタイルを初期設定から変更(調整)することができます。[モノクロ]の調整については、モノクロ モノクロの調整を参照してください。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. ピクチャースタイル]を選ぶ

    • ピクチャースタイルを選び、INFOボタンを押します。
  3. スタイルを選ぶ

    • 調整するスタイルを選び、INFOボタンを押します。
  4. 項目を選ぶ

    • 項目を選び、クイック設定/設定を押します。
    • 設定内容と効果については、設定内容と効果を参照してください。
  5. 効果の度合いを設定する

    • 効果の度合いを設定し、クイック設定/設定を押します。
    • MENUボタンを押すと、調整した内容が保存され、スタイル選択画面に戻ります。
    • 初期設定から変更した数値が青色で表示されます。

参考

  • 動画撮影時は[シャープネス]の[細かさ][しきい値]の設定はできません(項目が表示されません)。
  • 手順3で[初期設定]を選ぶと、スタイルごとに設定した内容を初期状態に戻すことができます。
  • 調整したスタイルで撮影するときは、調整したスタイルを選択してから撮影します。

設定内容と効果

シャープネス シャープネス
強さ 強さ 0:輪郭強調・控えめ 7:輪郭強調・強め
細かさ 細かさ*1 1:細かい 5:粗い
しきい値 しきい値*2 1:小さい 5:大きい
コントラスト コントラスト –4:明暗差・弱 +4:明暗差・強
色の濃さ 色の濃さ –4:薄い +4:濃い
色あい 色あい –4:肌色が赤め +4:肌色が黄色め

1:強調する輪郭線の細かさを示しています。値が小さいほど、より細部が強調されやすくなります。

2:「周囲に比べ、どの程度のコントラスト差があれば輪郭線を強調するか」の設定です。値が小さいほど、コントラスト差が少ない輪郭線が強調されやすくなります。なお、値を小さくするとノイズも強調されやすくなります。

モノクロ モノクロの調整

フィルター効果(モノクロ)フィルター効果

フィルター効果を使うと、同じモノクロ画像でも、白い雲や木々の緑を強調した画像にすることができます。

フィルター 効果例
N:なし フィルター効果なしの通常の白黒画像になります。
Ye:黄 青空がより自然に再現され、白い雲がはっきりと浮かび上がります。
Or:オレンジ 青空が少し暗くなります。夕日の輝きがいっそう増します。
R:赤 青空がかなり暗くなります。紅葉の葉がはっきりと明るくなります。
G:緑 人物の肌色や唇が落ち着いた感じになります。木々の緑の葉がはっきりと明るくなります。

参考

  • コントラスト]をプラス側に設定して撮影すると、フィルター効果がより強調されます。

調色調色

調色を設定して撮影すると、色のついたモノクロ画像にすることができます。より印象的な画像を撮影したいときに有効です。

ピクチャースタイルの登録

ポートレート]や[風景]などの基本スタイルを選択し、好みにあわせて調整して、[ユーザー設定1]から[ユーザー設定3]に登録することができます。設定が異なる複数のスタイルを用意しておきたいときに使用します。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. ピクチャースタイル]を選ぶ

    • ピクチャースタイルを選び、INFOボタンを押します。
  3. ユーザー設定*]を選ぶ

    • ユーザー設定*]を選び、INFOボタンを押します。
  4. クイック設定/設定を押す

    • ピクチャースタイル]が選ばれた状態でクイック設定/設定を押します。
  5. 基本にするスタイルを選ぶ

    • 基本にするスタイルを選び、クイック設定/設定を押します。
  6. 項目を選ぶ

    • 項目を選び、クイック設定/設定を押します。
  7. 効果の度合いを設定する

    • MENUボタンを押すと内容が登録され、スタイル選択画面に戻ります。
    • ユーザー設定*]の右に、基本にしたスタイルが表示されます。
    • ユーザー設定*]に登録したスタイルの設定内容が、初期設定から変更されているときは、スタイル名が青色で表示されます。

注意

  • ユーザー設定*]にスタイルがすでに登録されているときは、基本にするスタイルを変更すると、登録されているスタイルの設定内容が無効になります。
  • 機能設定カメラの初期化]で[基本設定]を選ぶと、[ユーザー設定*]に設定したスタイルと内容が初期化されます。

参考

  • 登録したスタイルで撮影するときは、登録した[ユーザー設定*]を選択してから撮影します。

カラーフィルター

用意されたフィルターを選んで、画像に効果を付けることができます。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. カラーフィルター]を選ぶ

  3. カラーフィルターを選ぶ

フィルター名 フィルターの効果 推奨シーン
StoryTeal&Orange マットなトーンを基調として、暗部は青緑色、明部は橙色の効果をかける 日中でコントラストの強いシーン、ライティングされた部屋など明暗差のあるシーン
StoryMagenta マットなトーンを基調として、全体的に赤紫色の効果をかける
StoryBlue マットなトーンを基調として、全体的に青色の効果をかける
PaleTeal&Orange 暗部は青緑色、明部は橙色の効果をかける 明暗差があり、橙色や黄色系統の色を含むシーン
RetroGreen 彩度を低くし、全体的に緑色の効果をかける 古い建物、街並み
Sepiatone 彩度を低くし、全体的にセピア調の効果をかける
AccentRed 赤系統以外の彩度を低くする 赤系統の色を含むシーン
TastyWarm 彩度を高く、中間調を明るくして、全体的に暖色の効果をかける 暖色系の飲食物を含むシーン
TastyCool 彩度を高く、中間調を明るくして、全体的に寒色の効果をかける 寒色系の飲食物を含むシーン
BrightAmber コントラストを低く、暗い雰囲気を保ちながら暗部を明るくして、暖色の効果をかける 暖色の光源で照らされた薄暗いシーン
BrightWhite コントラストを低く、暗い雰囲気を保ちながら暗部を明るくして、寒色の効果をかける
ClearLightBlue コントラストを低く、暗部を明るくして、全体的に薄い青色の効果をかける 明るい夜の街並みや室内
ClearPurple コントラストを低く、暗部を明るくして、全体的に薄い紫色の効果をかける
ClearAmber コントラストを低く、暗部を明るくして、全体的に薄い橙色の効果をかける

注意

  • カラーフィルターによっては、グラデーションが滑らかに再現できなかったり、ノイズが発生することがあります。
  • カメラの設定や被写体によっては、意図した色味にならないことがあります。

カスタムピクチャー

本カメラは、動画撮影時に色調を調整する設定項目(ガンマ/色空間、カラーマトリクス、Lookファイル)を組み合わせた、映像制作向けの画作りが可能な、「カスタムピクチャーファイル」が搭載されています。

  • カスタムピクチャーファイルを選ぶことで、目的に合わせた画像特性で動画撮影することができます。
  • カスタムピクチャーファイルを編集して、新規のカスタムピクチャーファイルを作成することができます。
  • Lookファイルを登録することで、映像の色調を調整することができます。

注意

  • カスタムピクチャーを適用すると、適用前と測光値が異なる場合があります。

カスタムピクチャーファイルの選択

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. カスタムピクチャー]を選ぶ

    • カスタムピクチャー]を選び、INFOボタンを押します。
  3. カスタムピクチャーファイル選択]を選ぶ

  4. カスタムピクチャーファイルを選ぶ

    カスタムピクチャーファイル ガンマ/色空間 Lookファイル カラーマトリクス 概要
    C1 : Canon 709 Canon 709 / BT.709 Neutral

    BT.709 Standardより広いダイナミックレンジを実現

    BT.709準拠モニターでの表示に適した設定

    ポストプロダクション処理なしの場合にも適した設定

    C2 : Canon Log 3 Canon Log 3 / C.Gamut Neutral

    ポストプロダクション処理を前提としたCanon Log 3ガンマを使用

    Canon Logの特徴を残したままダイナミックレンジを拡大

    C3 : PQ PQ / BT.2020 Neutral ITU-R BT.2100 (PQ)規格に準拠(記録信号形式が8 bitのときは、ITU-R BT.2100 (PQ)規格相当)したHDR映像用ガンマを使用
    C4 : HLG HLG / BT.2020 Neutral ITU-R BT.2100 (HLG)規格に準拠(記録信号形式が8 bitのときは、ITU-R BT.2100 (HLG)規格相当)したHDR映像用ガンマを使用
    C5 : BT.709 Standard BT.709 Standard / BT.709 Video

    BT.709準拠モニターでの表示に適した設定

    ITU-R BT.709規格に準拠したガンマを使用

    C6 : User06~C20 : User20 Canon 709 / BT.709 Neutral

    BT.709 Standardより広いダイナミックレンジを実現

    BT.709準拠モニターでの表示に適した設定

    ポストプロダクション処理なしの場合にも適した設定

カスタムピクチャーの編集

選択したカスタムピクチャーファイルの設定を編集することができます。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. カスタムピクチャー]を選ぶ

    • カスタムピクチャー]を選び、INFOボタンを押します。
  3. カスタムピクチャーファイル編集]を選ぶ

    • プロテクト]が表示されているカスタムピクチャーファイルを編集する場合は、[プロテクト]で[プロテクト解除]を選び、編集可能な状態にしておきます。
  4. 設定を編集する

    • 編集したい設定を選び、表示された画面で設定を変更します()。
    • 編集したカスタムピクチャーファイルを新規名称で登録するときは、[名称変更]を選んで名称を入力します。
    • 編集をリセットするときは、[リセット]を選んで対象のカスタムピクチャーファイルを選択します。
    • Lookファイルについては、Lookファイルの使用を参照してください。
  5. プロテクトする

    • 編集が終わったら、[プロテクト]を選びます。

カスタムピクチャーの設定項目

カスタムピクチャーファイル編集]で設定できる項目について説明します。

設定項目 内容

Gamma/Color Space

ガンマと色空間の組み合わせを設定

ガンマ

(1)出力

(2)入力

Canon Log 3

Canon Logの特徴を残したまま、ダイナミックレンジを広くしたガンマ

ポストプロダクション処理が前提

PQ ITU-R BT.2100(PQ)規格に準拠(記録信号形式が8 bitのときは、ITU-R BT.2100 (PQ)規格相当)したHDR映像用ガンマ
HLG ITU-R BT.2100(HLG)規格に準拠(記録信号形式が8 bitのときは、ITU-R BT.2100 (HLG)規格相当)したHDR映像用ガンマ
BT.709 Standard

ITU-R BT.709規格に準拠したガンマ

BT.709準拠モニターでの表示に適した設定

Canon 709

広いダイナミックレンジを確保しつつ、ポストプロダクション処理なしでの使用にも適したガンマ

BT.709準拠モニターで見るときに適した設定

色空間 C.Gamut

撮像素子の特性に基づいてキヤノンが開発した色空間で、BT.2020より広い色域をカバー

ACES2065-1色空間に変換して使用する場合にも、C.Gamutの適用を推奨

BT.2020 UHDTV(4K/8K)用に規定された、ITU-R BT.2020規格に準拠した色空間
BT.709 sRGB規格に準拠した標準的な色空間

Color Matrix

色再現の設定

Neutral 忠実な色再現
Production Camera 映画制作用の色再現
Video TV放送に適した、コントラストのある色再現

Look File

Lookファイルの使用

Lookファイルによる色調調整を有効にする
Lookファイルによる色調調整を無効にする

Look File設定

Lookファイルの登録と消去

登録 Lookファイル(.cube形式)をカスタムピクチャーに登録する
消去 カスタムピクチャーに登録したLookファイルを消去する

HLG Color

HLG(Hybrid Log-Gamma)の色味を設定

Gamma/Color Space]のガンマが[HLG]、色空間が[BT.2020]のときに設定可能

BT.2100 ITU-R BT.2100 相当の色味
Vivid ITU-R BT.2390 記載のTraditional Colour 相当の色味

Black

黒のレベルを調整

Gamma/Color Space]のガンマが[Canon Log 3]のときは設定できない

Master Pedestal –50~+50 黒のレベルを調整する。値を高くするほど暗部が明るくなり、コントラストが弱くなる。マイナスの値にすると、黒が沈む

Master Black Red

Master Black Green

Master Black Blue

–50~+50 黒の色かぶりを、Red/Green/Blue個別で補正する

Black Gamma

低輝度部のガンマを補正

下図の範囲内で、Black(黒)側のガンマカーブを調整する

Gamma/Color Space]のガンマが[BT.709 Standard]のときに調整可能

(1)出力

(2)入力

(3)Point

(4)Level

(5)Range

Level –50~+50 基準ガンマからの高さを設定する
Range –20~+50 Pointからの幅を設定する
Point 頂点の位置を設定する

Low Key Saturation

低輝度領域の色の濃さ、薄さを調整

Activate On, Off On]にすると調整が可能になる
Level –50~+50 調整値を設定する

Knee

高輝度部分に圧縮をかけて、ハイライト部分の白とびを抑制

Gamma/Color Space]のガンマが[BT.709 Standard]のときに設定可能

(1)出力

(2)入力

Slope

Point

Activate On, Off On]にすると、各項目の調整が可能になる
Slope –35~+50 Kneeの傾きを調整する
Point 50~109 Kneeポイントを調整する
Saturation –10~+10 高輝度部分の色の濃さ、薄さを調整する

Sharpness

シャープネスの調整

Level –10~+50 輪郭強調のレベルを調整する
Detail Frequency –8~+8

輪郭強調の中心周波数を設定する

設定値を大きくするほど周波数が高くなり、輪郭強調は細くなる

Coring Level –30~+50

周囲に比べ、どの程度のコントラスト差があれば輪郭線を強調するかのレベルを設定

設定値を大きくすると、微小な輪郭が強調されなくなり、ノイズが低減される

Limit –50~+50 輪郭強調の大きさを制限するレベルを調整する

Noise Reduction

ノイズの抑制

Automatic On, Off On]にすると、自動調整が行われる
Spatial Filter Off, 1~12

画像全体がソフトフォーカスをかけたようになりノイズを除去する

Off]以外に設定すると、残像は発生しないが、画面全体がソフトに表現される

Frame Correlation Off, 1~3

数値を設定すると、前の画像(フィールド)と現在の画像を比較してノイズを除去する処理が行われる

解像感の低下は抑制されるが、動いている被写体では残像が発生することがある

Skin Detail

肌を美しく撮影するための設定

設定内容に従って肌色部分を検出し、ノイズを低減する処理を行う

検出した肌色部分は、画像上にゼブラパターンとして表示される

Effect Level Off, Low, Middle, High 肌を美しく演出するフィルターのレベルを設定(最高は[High])する
Hue –16~+16 検出する肌色の色相を設定する
Chroma 0~31 検出する肌色の彩度を設定する
Area 検出する肌色の色相の幅を設定する
Y Level 検出する肌色の輝度レベルを設定する

Color Matrix Tuning

映像の色調の微調整

Gain –50~+50 色の濃さを調整する
Phase –18~+18 色相を調整する
R-G –50~+50 シアンからグリーン、レッドからマゼンタの色調を調整する
R-B シアンからブルー、レッドからイエローの色調を調整する
G-R マゼンタからレッド、グリーンからシアンの色調を調整する
G-B マゼンタからブルー、グリーンからイエローの色調を調整する
B-R イエローからレッド、ブルーからシアンの色調を調整する
B-G イエローからグリーン、ブルーからマゼンタの色調を調整する

Color Correction

特定の範囲の色調を補正する設定

設定内容に従って補正する範囲を検出する

補正範囲の設定中、検出された範囲以外は、画像上に無彩色で表示される([Area A Revision Level]、[Area B Revision Level]、[Area A Revision Phase]、[Area B Revision Phase]の調整中は除く)

Select Area Off, Area A, Area B, Area A&B

色を補正する範囲を、Aエリア、またはBエリアとして指定する

Area A]では、Aエリアで補正が行われる

Area B]では、Bエリアで補正が行われる

Area A&B]では、AエリアとBエリアで補正が行われる

Area A Setting Phase 0~31 Aエリアの色相を設定する
Area A Setting Chroma Aエリアの彩度を設定する
Area A Setting Area Aエリアの色相の幅を設定する
Area A Setting Y Level Aエリアの輝度レベルを設定する
Area A Revision Level –50~+50 Aエリアの色の濃さの補正量を設定する
Area A Revision Phase –18~+18 Aエリアの色相の補正量を設定する
Area B Setting Phase 0~31 Bエリアの色相を設定する
Area B Setting Chroma Bエリアの彩度を設定する
Area B Setting Area Bエリアの色相の幅を設定する
Area B Setting Y Level Bエリアの輝度レベルを設定する
Area B Revision Level –50~+50 Bエリアの色の濃さの補正量を設定する
Area B Revision Phase –18~+18 Bエリアの色相の補正量を設定する

Other Functions

Over 100%]では、100%を超える信号の出力方法を設定する

Gamma/Color Space]のガンマが[BT.709 Standard]のときに設定可能

Over 100% Through 信号をそのまま出力する
Press 108%までの信号全体を100%に圧縮する
Clip 100%を超える信号は使用しない

カスタムピクチャーの設定確認

カスタムピクチャーファイルの設定内容は、[カスタムピクチャー]画面から確認できます。

  1. 撮影カラーモード]を選ぶ(

  2. カスタムピクチャー]を選ぶ

    • カスタムピクチャー]を選び、INFOボタンを押します。
  3. カスタムピクチャー]画面で[ステータス]を選ぶ

  4. 設定内容を確認する

カスタムピクチャーファイルの保存と読込

編集したカスタムピクチャーファイルは、カードに保存して、同じ機種の他のカメラで使用することができます。

  1. 保存するカスタムピクチャーファイルを選ぶ(

  2. カスタムピクチャー]画面で[カスタムピクチャーファイル保存]を選ぶ

  3. 項目を選ぶ

    • カードに保存

      編集したカスタムピクチャーファイルを保存します。保存先を選び、[OK]を選びます。

      20ファイルまで保存することができます。保存されているファイルが20ファイル未満のときは、保存するときに[新規ファイル]が表示されます。20ファイルが保存済のときは、新たに保存するファイルで上書きが行われます。

    • カードから読込

      カードに保存されたカスタムピクチャーファイルを読み込みます。読み込むファイルを選び、[OK]を選びます。

Lookファイルの使用

Blackmagic Design社のDaVinci Resolveで作成した、Lookファイル(.cube形式、17または33グリッドの3D LUTファイル)をカスタムピクチャーファイルに登録して、記録する映像の色調を調整することができます。

Lookファイルの登録

登録するLookファイルは、あらかじめカードにコピーしておきます。

  1. カードをカメラに入れる

  2. カスタムピクチャーファイルを選ぶ(

  3. カスタムピクチャーファイル編集]を選ぶ

    • プロテクト]が表示されているカスタムピクチャーファイルを編集する場合は、[プロテクト]で[プロテクト解除]を選び、編集可能な状態にしておきます。
    • カスタムピクチャーファイルの編集とLookファイルの登録を同時に行うときは、先にLookファイルの登録以外の作業を行います。
  4. Look File設定]を選ぶ

  5. 登録]を選ぶ

    • カード内のLookファイルが表示されます。
  6. Lookファイルを選ぶ

  7. Lookファイルを適用した後のガンマ/色空間を選ぶ

  8. OK]を選ぶ

注意

  • 以下のLookファイルは使用できません。

    • ヘッダー部の「LUT_3D_INPUT_RANGE」に、0~1以外の入力レンジが定義されている
    • ファイルサイズが2MB以上、またはファイル名が65文字(拡張子を含む)以上
    • ファイル名に使用可能な文字以外が使用されている

      使用可能な文字:0~9、a~z、A~Z、「_」(アンダーバー)、「-」(ハイフン)、「.」(ドット)、「 」(半角スペース)

    • データ部に0~1以外の値が含まれている
  • 入力/出力のガンマ/色空間が適切でない場合は、映像の色調が正しく変換されません。
  • Lookファイルを登録後に、[Gamma/Color Space]、[HLG Color]、[Over 100%]の設定を変更すると、登録したLookファイルの使用はできません。
  • Gamma/Color Space]のガンマが[BT.709 Standard]のときは、100%を超える信号、または0%未満の信号は使用されなくなります。100%を超える信号を使用するときは、[Over 100%]で[Press]を選んでから、Lookファイルを登録してください。

Lookファイルによる色調調整

登録したLookファイルを使用して色調調整を行うことができます。

  1. カスタムピクチャーファイル編集]画面で[Look File]を選ぶ

  2. ]を選ぶ

    • Lookファイルによる色調調整を無効にするときは、[]を選びます。

Lookファイルの消去

  1. カスタムピクチャーファイルを選ぶ(

  2. カスタムピクチャーファイル編集]を選ぶ

  3. Look File設定]を選ぶ

  4. 消去]を選ぶ

  5. OK]を選ぶ

Canon Logの画質

  • Canon Log設定時は、空や白壁などのグラデーションが滑らかに再現されなかったり、被写体条件や撮影条件によって露出ムラや色ムラ、ノイズが発生することがあります。また、被写体の暗い部分で縞やノイズが目立つことがあります。
  • コントラストなどを強くすると、ノイズが目立ちやすくなります。
  • 事前にテスト撮影を行い、映像の状態を確認しておくことをおすすめします。
  • ISO感度の変更や、撮影後のグレーディング処理などで画質が改善する場合があります。

注意

  • Canon Log撮影時は、通常の動画撮影時に比べ、低輝度下の被写体や、明暗差(コントラスト)の少ない被写体に対して、AFでピントが合いにくいことがあります。

    AFが合わない場合は、絞りを開放側に設定するか、明るいレンズを使用することでピントが合わせやすくなります。

  • Canon Log設定時は、[撮影レンズ光学補正]の[周辺光量補正]を[する]に設定していると、映像の周辺部分にノイズが発生することがあります。
  • 撮影静止画動画再生 HDR/C.Logビューアシスト]で「入」の項目を選んでいるときのヒストグラムはビューアシスト表示によって変化するものではありません。ヒストグラムでグレー表示されている領域は、使用されない信号値の目安になります。