2-5 ピクチャースタイル:HDR PQ、カスタムピクチャー:PQ/HLG

HDRに関わる3つの設定の特徴について説明します。

ピクチャースタイル設定でのHDR PQ記録
カスタムピクチャー設定でのPQ
カスタムピクチャー設定でのHLG

3つの設定の画作りは「1-2 カスタムピクチャーとピクチャースタイル2」で紹介しましたように、ピクチャースタイルは従来のEOSシリーズの静止画などの画作り寄り、カスタムピクチャーはシネマ寄りの画作りです。どちらもカラーグレーディング不要の設定でそのままHDR対応機器にハイダイナミックレンジの表示を行い、映像を楽しむことができます。

またメニューのピクチャースタイルの詳細設定で色やコントラストを、カスタムピクチャーの設定で色の調整が可能です。

EOS R1、EOS R5 Mark IIが対応するHDRには、PQ(Perceptual Quantization)とHLG(Hybrid Log Gamma)の2種類の規格があります。

PQ(ピクチャースタイルのHDR PQもしくはカスタムピクチャーのPQ)はPQ対応のモニターやテレビで鑑賞することを前提とし、HLG(カスタムピクチャー設定のHLG)はHLG対応のモニターやテレビで鑑賞することを前提としています。

ワークフローや表示機器の輝度・対応する規格に応じて設定を選んでください。

また、ピクチャースタイルのHDR PQとカスタムピクチャーのPQでは露出基準が異なります。

3つの設定の特徴一覧表
カスタムピクチャーガンマ 記録ダイナミックレンジ Base ISO 規格
ピクチャースタイル : HDR PQ 200% (高輝度側・階調優先時 400%) 100
(高輝度側・階調優先時 200)
PQ規格
カスタムピクチャー : PQ 800% 400 PQ規格
カスタムピクチャー : HLG 600% 400 HLG規格